えみりのワーママブログ

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子どもの非認知能力の高め方。『私たちは子どもに何ができるのか』ポール・タフ

メンタリストDaiGoさんがおすすめされていた、こちらの本。

気になったので読んでみました。

こちらの本は、子供の発達を「一つの連続体」として、

生まれてから高校卒業までを分断しない一つの物語として語られています。

 

わたしは現在2歳の息子がいるため、本の中から未就学児の育児に役立つ箇所をピックアップしました。

 

こんな人におすすめ

・子どもとの向き合い方に悩んでいる

・自ら考え決断できる子に育ってほしい

・子どもを伸ばす非認知能力って何?

・非認知能力を伸ばす方法、阻害要因を知りたい

・内発的動機づけって何?

 

 

非認知能力とは?

非認知能力とは、ひとつのことに粘り強く取り組む力や内発的に物事に取り組もうとする意欲などを指します。

 

これまで重視されてきたIQや学力などの認知能力よりも、影響力が大きいことが明らかになりつつあります。

 

未就学児の時期に、適切な「環境」と「関わり」をもつことが、子どもたちの非認知能力の育成、その後の人生にも重要な意味を持ちます。

 

非認知能力が育たないとどうなる?

非認知能力を獲得する機会を奪う原因の1つが、子供の貧困問題。

家庭の問題だけでなく、学校や地域社会で、周囲の大人がどのように子どもと接するかによっても大きな影響を受けます。

 

非認知能力を育まれる機会を逃した子どもは、大人になってから、仕事や生活面で多くの機会を失う可能性が高いです。

その結果、自身も貧困に陥り・・・貧困の連鎖を生んでしまいます。

 

日本の子どもの貧困率は約14%であり、7人に1人が貧困です。

一方、アメリカは日本の4倍近い50%!

このままだと、日本の貧困率は今のアメリカの状況に近づく可能性があります。

 

非認知能力を育てるには?

非認知能力は子供をとりまく「環境」の産物です。

 大きく影響するのは以下の5つ。

 

①健康(栄養価の高い食事)

 

②幼少期の知的刺激

 

③ストレス

長期的なストレスが、子どもの心と体の健全な発達を阻害します。家庭内で起きるDV、離婚、ネグレクトなど、毎日続く「環境」として、子供の心の発達に重大な影響を及ぼします。

 

④親の反応

子供の関心事を共有し、表情や言葉で反応するという、当たり前のやりとりが、乳幼児の脳内の感情や言葉などを制御する領域を強固なものにします。また、子供がストレスを感じたり癇癪を起しているときに、落ち着きを取り戻すのを手伝うことのできる親が、その後の子供のストレス対処能力にプラスの影響を与えると言われています。 

 

⑤アタッチメント(愛着)

ジャマイカで行われた、とある実験。

親子の関わり方を、以下のA〜Dの4つに分けました。

 

A.子供と遊ぶ時間をたくさん取るように指導された家庭

B.栄養補助食品を毎週1キロずつ受け取る家庭

C.両方

D.何もしない

 

結果は、Aの家庭の子供が、最も知能指数のテストの成績がよく、攻撃的な行動が少なく、自制することができました。安定したアタッチメント(愛着)により、子供の心に安心感と自信が深く根付き、「心の安全基地」ができます。成長したときに、自力で思い切って世の中の探検へと乗り出していけるようになるのです。

 

内発的動機づけとは?

行動によってもたらされる、内面的な楽しみや意義を動機として、決断を下すことを指します。

 

驚きの実験結果①わくわくするパズル遊び

子どもが喜ぶパズル遊びですが、

報酬(ご褒美)を導入すると、パズルが「仕事」になってしまい、意欲が下がる結果に。

反対に、報酬(ご褒美)をもらわないグループは、パズルにどんどん夢中になり、「面白い」「楽しい」と感じ、日を追うごとにパズルを完成させる時間を短縮できたのです。休憩時間もパズルを続け、うまく完成させようとしました。

 

驚きの実験結果②幼稚園のお絵かき

幼稚園児に、お絵かきしたらご褒美をあげると告げると、なんと2週間後には園児たちは絵を描くことへの興味を失ってしまいました。自由時間にお絵かきすることが減ったのです。

お絵かきが「仕事」になってしまい、ご褒美が貰えなければする価値のない物事になってしまいました。

 

内発的動機づけを維持するためには?

2つの実験から、ご褒美をもらうためにやることは「自律性」を実感できず、内発的動機づけが維持できないことが分かります。

 

内発的動機づけを維持するためには、

①自律性②有能感③関係性(人とのつながり)の3つを満たす必要があります。

 

①自律性を実感するには

→子供自身が選んで、自分の意志でやっているのだ!という実感を持たせる。

 

②有能感を持つには

→やり遂げることはできるが、簡単すぎないタスク。つまり、子供の現在の能力をほんの少し超える課題を与える。

 

③関係性を感じるには

→周りの人に好感を持たれ、価値を認められ、尊重されていると感じる。

 

 わたしが実践したいこと

①子どもの癇癪に対抗しない

イヤイヤ期真っ最中の子どもに対して、ついつい「もう~!!」と怒ってしまうことも多々あります。

子どもが癇癪を起こしている時は、落ち着いて受け止め、冷静に子どものストレスを取り除いてやることが大切だと気付きました。

 

②ご褒美を与えすぎない

子どもが楽しそうに取り組んでいることは、なるべく内発的動機づけを維持してあげたいな、と思っています。ご褒美を与えると「仕事」になってしまうという実験結果を知り、びっくり。

子ども自身の「楽しいからもっとやりたい!」の気持ちに寄り添いたいです。

 

③子どもと遊ぶ時間をもっと増やす

仕事や家事も大事ですが、やっぱりわたしは子どもの健やかな成長が一番重要だと、個人的には感じています。

家事は完璧にせず、手を抜きながら、子どもと向き合う時間を優先。親子で全力で遊ぶ時間を増やそうと思います。

 

まとめ

この本には、非認知能力を育て、内発的動機づけを維持するためのポイントが、論理立てて書かれています。

中高生の事例なども掲載されていたので、もう少し大きいお子さんを育てている方にも、ヒントがある1冊だと思います。

子どもへの向き合い方を考えさせられる本なので、是非読んでみてくださいね^^