子育てに活かす『嫌われる勇気』
ずっと気になっていたけど、なかなか時間がなくてしっかり読み込めなかった本。
『嫌われる勇気』
哲人と青年の対話形式で進んでいくので読みやすい!
しかも、悩める青年の疑問や質問が秀逸。
「それ聞きたかったー!」という感じで、自分も感情移入してしまいました。
子育てに活かせる!と思ったポイントもたくさんあったので、わたしが読んで感じたことをシェアします。
【この記事はこんな人におすすめ】
・嫌われる勇気を読みたいけど時間がない人
・子育てにどうやって活かせるのか知りたいママ
・要点だけとにかく知りたいー!という人
子育てに活かせるポイント①「課題の分離」
すべての悩みは対人関係の悩み。
「課題の分離」を行うことで、対人関係の悩みを一気に解消できる。
〜課題の分離のやり方〜
誰の課題なのか?という視点で、自分の課題と他者の課題を分離する。他者の課題には踏み込まない。
誰の課題かを見分ける方法は、その選択によって最終的にもたらされる結末を引き受けるのは誰か?を考えるとよい。
例えば…
親が子供に「勉強しなさい!」と言うのは、課題の分離ができていない状態。
勉強は本人の課題であることを伝え、もし本人が勉強したいと思った時にはいつでも援助するよ!と伝えておくのがベター。
頼まれてもないのにあれこれ口出しするのはNG。
ただし注意したいポイントは、「放任主義」ではないこと!子供が何をしているかをしっかりと知ったうえで、親が見守ることが大事。
子育てに活かせるポイント②健全な劣等感をもつ
健全な劣等感とは、他者との比較ではなく、理想の自分との比較から生まれるもの。
自らの足を一歩前に踏み出す意思であり、他者よりも上を目指す!といった競争の意思ではない。
他人と比べるのではなく、過去の自分からどれだけ成長できたかを重視したい。
子育てはどうしても他人と比べがちになるので反省…。
年齢、性別、外見など、全く同じ人はいないけれど、すべての人は対等であり、優劣や上下はない。
子供も、子供扱いではなく人間扱いすることが大切で、自分(親)と同じ、ひとりの人間として真摯に向かい合うことが重要。
子育てに活かせるポイント③共同体感覚
対人関係のゴールと言われる「共同体感覚」。
共同体感覚とは、他者を仲間とみなし、そこに自分の居場所があると感じられること。
子供を叱ったり褒めたりするのではなく、対等な横の関係を作る。
親が子供を評価するのではなく、感謝の言葉を伝える。
すると子供は、自分が貢献できた!自分には価値があるんだ!と勇気が持てる。
自分が誰かの役に立っているという実感が、これから生きる勇気につながっていく。
「嫌われる勇気」のその他のキーワード
目的論
目的論とは、過去の原因ではなく、今の目的を考えること。
アドラー心理学では、トラウマは存在しないとされる。
目的論は過去に支配されず、過去にどんな出来事があったとしても、そこにどんな意味付けをするかは自らが決められる。「過去に何があったか」ではなく「その経験を自分がどう解釈するか」が重要であり、経験に与える意味によって自らを決定することができる。
すべての悩みは対人関係
アドラー心理学では、すべての悩みは対人関係であると考えられている。
確かに、悩みやモヤモヤすることって、ほとんど他人との比較から生まれている気がする…。
①劣等感とは?
もっと向上したい!と感じたり、理想や目標に向かって前進する促進剤になるもの。
劣等感そのものは悪くはないけれど、理想に到達できない自分がまるで劣っているかのような感覚になってしまう。
②劣等コンプレックスとは?
本来因果関係のないところに、あたかも重大な因果関係があるかのように自分を納得させてしまうもの。
例えば、
「自分は学歴が低いから成功できない」
「学歴さえあれば自分は成功できるのに」
「本当の私は優れているのに!」
など、タラレバ話や、自慢ばかりする人、過去の栄光にすがったり手柄を自慢する人は、優越コンプレックス(劣等コンプレックスの発展系) をもっている。
わざわざ言葉で自慢する人は、むしろ自分に自信がないのだ。自慢話は劣等感の表れであり、自慢しないと周囲に認められないと恐れている。
本当に自信のある人は、自慢なんかしないよね。
嫌われる勇気
対人関係から解放されるための方法は、自由になる=他者から嫌われることである。(衝撃…!)
嫌われたくないと願うのは、わたしの課題。
わたしのことを相手が嫌うかどうかは、他者の課題。
わたしのことをよく思わない人がいたとしても、それはその人の課題なので、そこに介入することはできない。
嫌われる勇気をもつと、対人関係は一気に軽くなるのだ。
対人関係のゴールは「共同体感覚」
共同体感覚(=他者を仲間とみなし、そこに自分の居場所があると感じられること)を保つために必要なこと3つ↓↓
①自己受容
自己肯定とは違う。
自己肯定は、出来もしないのにわたしはできる!と自分を暗示すること。
自己受容は、できない自分をありのまま受け入れ、出来るように前へ進む。自分に嘘はつかない。
②他者信頼
信用とは異なり、信頼は一切の条件を付けない。
もし裏切られたとしても、裏切るか裏切らないかを決めるのは他者なので、自分はただ「自分はどうするか」だけを考えればいい。もしも、あなたがその人との関係をよくしたいと思わないなら、関係を断ち切ってもOK。それはあなたの課題だから。
③他者貢献
自分を捨てて誰かに尽くすことではない。アドラーは承認欲求を否定しており、他者からの評価ばかり気にしていると、他者の人生を生きることになる。
そうではなく、自分は誰かの役に立っているということを主観的に実感して、自らの存在価値を受け入れる。
そうすると、「私はここにいてもいいんだ!」という確認ができる。
他者がわたしに何をしてくれるかではなく、自分は他者に何ができるかを考え、実践する。目に見える貢献でなくても、主観的な感覚の貢献感を持てればいい。他者からの承認は不要。
その貢献感こそが、「幸福」の定義である。
自分の価値を感じ、ありのままの自分を受け入れることができるのだ。
上記の①〜③は円環構造で結びついている。
人生は線ではなく点である
過去や未来にとらわれず、今ここにスポットライトを当てて、今出来ることを真剣に丁寧にやっていくこと。
たとえあなたを嫌う人がいようと、人生に意味を与えることができるのは、他人ではなく、自分なのだ。
まとめ
学びが多すぎます…!
子育て、仕事、人間関係、すべてのことに活かせるマインドが凝縮されているように感じました。
特に、他人との比較で落ち込んだり悩むことが多いわたし。課題の分離の考え方は、常に心の中に持っておきたいと思いました。
上手くまとまらず、読書メモのような形になってしまいましたが(泣)
本当に学びの多い1冊だったので、家族や子供にも読んでほしい。1家に1冊「嫌われる勇気」おすすめです。
この本は紙で買って、何度も何度も読み返すのがいいと思いました!是非是非、一度読んでみてください。